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Flat Panel TV and Display World-2....液晶/有機EL・業界・動向

液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004

M_材料

7 Mar

LGイノテック、高性能の2メタル(Metal)COFで 未来のデバイス市場を先導する

LG COF_prw_OI1fl_MBjfF42m先月ラスベガスで開催された「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」のスローガンは、メタバースに焦点を当てたものだった。展示場では、メタバースの具体化につながるクロスリアリティ(XR)デバイスの分野で、未来の勝者は誰になるのかに注目が集まっていた。

 LGイノテック(代表チョン・チョルドン)は22日、クロスリアリティ(XR)デバイスに欠かせない製品である「2メタル(Metal)COF」を披露し、市場攻略を強化していくと発表した。この製品は、今年のCESでLGイノテックの「メタバース」コーナーで紹介され、来訪者の注目を集めた。

 COF(Chip on Film)とは、ディスプレイとメイン基板(PCB)をつなぐ半導体パッケージ基板(Package Substrate)のことだ。テレビやノートパソコン、モニター、スマートフォンなどのディスプレイのベゼルの最小化が可能なので、モジュールの小型化にも貢献する。非常に薄いフィルムの上に微細回路を形成する必要があるため、高度な技術が必要となる。従来のフレキシブル基板(FPCB、Flexible Printed Circuit Boards)を置き換える“超微細フレキシブル基板”とも呼ばれている。





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2 Mar

santec (株)、液晶偏光回折格子とMEMS技術を利用した光可変減衰器付きコア選択スイッチに関する論文発表

santec株式会社は、液晶偏光回折格子(LCPG)とMEMS技術を利用した光可変減衰器(VOA)機能付きコア選択スイッチ(CSS)に関する論文を、2023年3月6日にOFC 2023で発表します。

 本論文では、液晶偏光回折格子とMEMS技術を利用した光可変減衰器(VOA)機能付きコア選択スイッチ(CSS)を提案し、その原理実証を行いました。試作した19コア-1×8CSSは15Vp-pの印加電圧で最小挿入損失4.7dB、19.5dBの減衰を実現可能であることを確認しました。





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14 Feb

ドイツ化学大手、台湾で半導体材料の新工場を着工

c4ac15dadef0805dc555acbbb44276abドイツの化学大手Merckは2023年2月8日(ドイツ時間)、台湾・高雄市において、半導体材料の新工場の建設を開始した。2025年に稼働予定で、薄膜、パターニング用の特殊ガスおよび半導体材料を生産する。

ドイツの化学大手Merckは2023年2月8日(ドイツ時間)、台湾・高雄市において、半導体材料の新工場を建設開始したと発表した。2025年に稼働予定で、薄膜、パターニング用の特殊ガスおよび半導体材料を生産する。

 同社は2021年9月、エレクトロニクス事業のイノベーションと能力強化に向けグローバルで展開する成長戦略「Level Up」を発表。





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13 Feb

チッソの4-12月期 生産調整で液晶材料は出荷低調

チッソは9日、2023年3月期第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。
売上高は前年同期比9%増の1084億円、営業利益21%増の61億円、経常利益7%減の82億円、純利益67%減の41億円となった。





25 Jan

液晶から半導体まで狙うは日本の部材 中国の巧妙な国産化に警戒を

習近平3期目が決まった2022年10月、米国による新たな対中半導体規制に直面して、中国は技術覇権の戦略で新段階に入ったようだ。外資からの技術入手による国産化戦略のギアを一段と上げてきたのだ。これまでも本連載で再三、警鐘を鳴らしてきたが、それがますます広範かつ巧妙になっている。

 目標は、戦略産業のサプライチェーンの上流から下流までを一気通貫に「自国で完結させる」ことだ。そのために中国企業に「欠けている技術」の入手に躍起となっている。

 22年10月28日、中国は「外商投資奨励産業目録」を3年ぶりに改訂して発表した。外資誘致で重視する産業リストで、表向きは対外開放の姿勢を示すものとしている。これに続く11月4日に習国家主席が上海で開催した国際輸入博覧会の開幕式で挨拶し、これを「対外開放」の象徴として宣伝、外資を重視する姿勢を改めて強調している。





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19 Dec

粘土のように変形し、高い電気伝導度を示す――エレクトロニクス向けのアモルファス配位高分子物質を発見

conductive material molecule structureシカゴ大学の研究チームが、プラスチックのように製造でき、金属のように電気を伝える材料を発見した。Ni原子を介して複素環式有機硫黄化合物を直鎖状としたアモルファス配位高分子の積層構造であり、高い電気伝導性を示すとともに金属ガラス挙動を示すことで粘土のように自在に変形できる。
従来の導電性高分子と異なり、高温や湿気、酸やアルカリに対して高い安定性を発揮することから、エレクトロニクスに向けた新しい材料分野の可能性を切り拓くと期待される。研究成果が、2022年10月26日の『Nature』誌に公開されている

ノーベル化学賞に輝いた白川英樹博士たちの研究によって、1970年代に導電性高分子が開発され、現在では透明タッチパネルやリチウム電池の電極、有機ELディスプレーなどに広く応用されている。ポリアセチレンのような導電性高分子は、化学ドーピング処理によって自由に動ける電荷キャリアが注入されることで導電性を発揮している。
金属に比べて柔軟性があり製造が容易であるメリットがある一方で、湿気や高温、酸やアルカリに曝されると導電性を喪失するなど、必ずしも充分に安定ではないという問題があり、安定性を向上させた芳香族共役化合物や複素環共役化合物などの開発も進んでいる。





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9 Dec

電子が質量を失って液晶になる物質を発見 -固体内で絡み合う電子が織りなす新物性に期待-

20221207_2_fig理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チームのクリストファー・J・バトラー 研究員、幸坂 祐生 上級研究員(研究当時、現創発物性計測研究チーム 客員研究員、京都大学大学院 理学研究科 教授)、花栗 哲郎 チームリーダー、名古屋大学大学院 理学研究科 理学専攻 物理科学領域の山川 洋一 講師、大成 誠一郎 准教授、紺谷 浩 教授らの国際共同研究グループは、バリウムとニッケルの硫化物BaNiS2において、質量を持たない電子(ディラック電子[1])とあたかも液晶[2]のように振る舞う電子が共存していることを発見しました。

 本研究成果は、非常に珍しい電子状態であり、全く新しい物性を実現する舞台として期待できます。





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9 Dec

円偏光発光液晶材料を開発-キラルなオリゴフェニレンビニレンの円偏光特性と電荷輸送性--香川大学

20221208a本学創造工学部舟橋研究室では、拡張π電子共役系を導入したキラルな二量体型液晶を開発しています。これらの液晶材料は室温でガラス状態を示し、高品位の円偏光発光性と電荷輸送性を示し、将来的には電気励起による円偏光発光LEDや有機半導体レーザーへの応用が期待できます。

研究内容の新規性が評価され、Back coverに採択されました。円偏光発光可能な液晶性半導体は本学創造工学部の舟橋教授のグループが世界に先駆けて開発した材料であり、国際的に高く評価されています。






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11 Nov

最先端の半導体材料で高いシェアをもつエリック・ジョンソン JSR最高経営責任者

JSR Johnson── 4月に祖業である合成ゴム事業を売却しました。その狙いは。

 ジョンソン 非常に潜在力のある事業ではありますが、核として成長させていきたい事業と戦略が一致していませんでした。当社として重要なところに取り組む一方で、合成ゴム事業は人や資金などの資源をかけてもらえる組織に手掛けてもらい、互いに長期的に成長できるようにしたかったのです。何十社という会社とやりとりをした結果、ENEOSホールディングスが最適との結論に至りました。自動車の内装向けなど合成樹脂事業は引き続き手掛けます。

 ── 今後は半導体材料とライフサイエンスをコア事業として成長させる方針です。半導体の事業環境はどうですか。

 ジョンソン 半導体事業は激しいサイクルの中で動いています。この2年間、半導体不足が騒がれ、在庫の積み増しや大型投資も行われました。もしかすると景気悪化により、短期的には市場は下降局面に入っているのかもしれません。





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19 Oct

「脱日本」にとどまっていた韓国の素材部品装備政策、これからは世界市場を目標に

日本に置かれていた素材・部品・装備政策の重点が全世界にシフトする。素材・部品・装備核心戦略技術が100件から150件に増え、国産化を超え世界市場先取りを目標にする。産業通商資源部は18日、政府ソウル庁舎で第10回素材・部品・装備競争力強化委員会を開き、新政権の素材・部品・装備産業政策方向を確定した。

今回の政策にはロシアとウクライナの戦争、米中間の技術覇権競争などグローバルサプライチェーン再編の中で安定した素材・部品・装備サプライチェーンを確保するという趣旨が敷かれた。これに伴い、2019年の日本の輸出規制措置を受けまとめた既存の政策を大挙「アップデート」したものだ。素材・部品・装備輸入の対日依存度は今年上半期には過去最低の15.4%に減ったのに対し、対中依存度は29.6%まで増えた。





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12 Oct

サムスンSDI、ディスプレイ素材市場への攻略に拍車

サムスンSDIがバッテリーだけでなく半導体、ディスプレイ素材などの成長可能性が高い次世代市場攻略に速度を上げている。特に電子材料事業部門は多様なディスプレイ素材を開発し、高い収益性を維持している。韓国メディア「EBN産業経済」が報じた。

3日、市場調査機関のオムディアによると、2023年はモバイル向けOLED浸透率は約40%水準に達するものと予想される。IT用OLED浸透率は2025年には約7%水準まで拡大する見通しだ。
ITやテレビ市場の拡大でディスプレイ素材メーカーの安定的な成長が期待される中、サムスンSDIも先端ディスプレイ素材の開発に力を入れている。





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3 Oct

三菱ケミカルが200億円超で新設、ワールドクラス狙う新研究棟

I7nEHHPJfWg8三菱ケミカルグループは中核研究拠点のサイエンス&イノベーションセンター(横浜市青葉区)に、200億円以上を投資して新研究棟を開設した。
海外を含む社内外の研究者らとの交流を増やし、ワールドクラスの研究開発部門とする。

別枠予算で化学業界トップクラスの高性能計算機を導入し、デジタル変革を推進する。

ラリー・マイクスナー最高技術責任者(CTO)は「事業成長はイノベーション創出がカギ。新棟に大きな役割を期待している」と語った。





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25 Aug

東洋インキSCホールディングス 高島社長

Screenshot 2022-08-25 07.11.32「テレビ向けなどの液晶パネルメーカーが生産調整に入り、パネル工場が25~30%の減産になっている。空いた製造ラインで液晶用インキの量産テストをお願いしている」

液晶ディスプレー向けレジストインキで国内シェア首位の東洋インキSCホールディングス。

高島悟社長は生産調整の局面を商機とみて「主力製品以外のレジストインキの売り込みにつなげたい」と語る。
量産テストなどを通じて今後の採用拡大を狙う。





24 Aug

積水化学工業、フッ素樹脂にも強固に接着可能な粘着テープを開発

積水化学工業株式会社の事業・高機能プラスチックスカンパニーは、バイオミメティクス(生物模倣)を活用した独自の接着化合物の設計と合成に成功し、一般的に接着し難いといわれるフッ素樹脂に接着可能な粘着テープを開発した。
近年、通信インフラをはじめとしたさまざまな分野において、フッ素樹脂の利用が増加している。しかしながら、フッ素系材料は表面エネルギーが低く、水も油も弾くという性質から、他の材料との接合が難しいという問題があった。





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23 Aug

龍谷大学、単一分子で白色発光する有機材料発見

ryukoku01_w590龍谷大学先端理工学部内田欣吾教授研究室の中川優磨氏は2022年8月、単一分子で純度が極めて高い白色の蛍光発光を示す、新しい「有機材料」を発見したと発表した。有機ELディスプレイなどへの応用が期待される。  

内田研究室は長年、フォトクロミック化合物の「ジアリールエテン」について研究を行ってきた。ここで得られた多環芳香族化合物「1ar」の結晶は、分子内で青色と黄色の発光現象が同時に見られ、これらの蛍光が混じり合うことで、白色の蛍光発光になることを見いだした。





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22 Aug

【社説】日本は有機EL分野の材料開発急げ

サムスンディスプレイ(SDC)がこのほど、約30年間続けてきた液晶パネルの生産から撤退した。1990年代に日本が席巻していた液晶パネルは、その後、台湾や韓国に市場が移り、今では中国の独壇場だ。SDCは成長ドライバーを有機ELに定め、付加価値戦略を強める。一方、市場が変化し、対応が求められる日本のディスプレイ材料メーカー。液晶の中国、有機ELの韓国と、二兎を追うのではなく、有機ELに軸足を置くべきではないか。有機ELで中国勢が力をつけるのも時間の問題である。

 SDCは、もとは2020年末で生産を打ち切る予定だった。ただコロナ禍で液晶パネル市況が好転すると生産継続を表明。再びパネル市況が悪化したタイミングで改めて撤退を決断した。同社は、スマートフォン用の有機ELで圧倒的なシェアを握り、タブレットやノートパソコンなどIT向けでも高い存在感を示す。昨年末からは有機ELの大型パネル「QD-OLED」の量産を開始。テレビやモニター向けの展開も始めており、ひと通りの有機ELパネルをラインアップする。





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17 Aug

積水化学工業、フッ素樹脂にも強固に接着可能な粘着テープを開発

積水化学工業株式会社の事業・高機能プラスチックスカンパニーは、バイオミメティクス(生物模倣)を活用した独自の接着化合物の設計と合成に成功し、一般的に接着し難いといわれるフッ素樹脂に接着可能な粘着テープを開発した。

近年、通信インフラをはじめとしたさまざまな分野において、フッ素樹脂の利用が増加している。しかしながら、フッ素系材料は表面エネルギーが低く、水も油も弾くという性質から、他の材料との接合が難しいという問題があった。

積水化学工業ではこの問題を解決すべく、ムール貝の特殊な分泌物が幅広い材料に接着するという現象に着想を得て、フッ素樹脂やポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂に強く接着できる粘着テープの開発を進めてきた。





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1 Aug

蛍光分子への橋かけ構造の導入により1分子で孤立して高効率発光する固体材料開発  新たな有機系デバイス実現に貢献

東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の下村祥通大学院生および小西玄一准教授と、同大 理学院 化学系、九州大学 先導物質化学研究所 井川和宣助教(東京工業大学 大学院理工学研究科 応用化学専攻 博士課程を修了)、仏ナント大学、工学院大学の研究グループは、発光性の有機π電子系分子の分子内に橋かけ[用語1]構造を構築することにより、1分子で超高効率発光する固体発光材料を作製することに成功した。

近年、有機EL、表示材料、分析などに利用されている、固体で強く発光する蛍光色素の機能開発に大きな注目が集まっている。蛍光色素において欲しい発光色と高い発光効率を同時に実現するには、結晶状態で分子を孤立させることが理想であり、従来は色素にかさ高い置換基を導入する方法が取られてきた。しかしこの方法には、色素密度や機能の低下、加工や合成の難しさなどの欠点が指摘されている。





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29 Jul

トーヨーカラー、有機EL劣化にHEV吸収剤提案

東洋インキSCホールディングス(HD)傘下で顔料事業などを手がけるトーヨーカラーは、有機EL素子の劣化抑制にブルーライト(HEV)吸収剤を提案する。山形大学の協力で効果実証に成功し、有機ELディスプレイの長寿命化を訴求する。
まずはスマートフォンを含む屋外使用ディスプレイに提案し、さらに車載などの大型ディスプレイにも照準を定める。富士製造所(静岡県富士市)で2023年度までに量産化し、24年度以降の次期中期経営計画で採用拡大を目指す。
2 Jun

【化学工業・社説】「日の丸液晶」に力を与えた一期一会

 経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)。2022年3月期決算は最終損失が80億円で、8期連続の赤字となった。ただ赤字幅は着実に縮小している。19年3月期に2396億円へ膨らんだが、最終黒字が見込める段階まで回復した。1000億円超を支援し、経営危機を救ったのは、いちごアセットマネジメントのスコット・キャロン社長だ。自身がJDIの会長に就任し「高い技術力が魅力。身の丈に合った経営を行えば必ず成功できる」と語った通り、なりふり構わない構造改革によってJDIは息を吹き返そうとしている。

 12年、産業革新機構の主導によりソニー、東芝、日立のディスプレイ部門が統合して「日の丸液晶」のJDIが誕生した。大型の液晶パネルに比べ、スマートフォン向け中小型液晶パネルは高精細ニーズが強く、日本の高い技術力が生かせるはずだった。だが有機ELパネルの登場で風向きは変わった。瞬く間に液晶パネルは競争力を失い、JDIは膨大な生産能力という負の遺産を抱えてしまった。





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1 Jun

成膜するだけで正負の巨大表面電位を示す分子を開発--九州大学

Screenshot 2022-06-01 07.35.19近年、ある種の有機半導体分子が、非晶質(アモルファス)薄膜中でも分子配向を示すことや、分子の永久双極子モーメント(PDM)が “自発的”に配向(自発配向分極)することで、巨大な表面電位(GSP)が発生することが報告され、注目されています。
しかし、報告されている有機分子の多くは、不思議なことに“正”のGSPを示し、“負”のGSPを示す有機半導体分子は極めて稀でした。GSPを示す有機薄膜は、有機半導体デバイスの特性に大きく影響するだけでなく、環境発電技術の一つである振動発電デバイス用のエレクトレット材料としても利用できます。
そのため、有機アモルファス薄膜における自発配向分極のメカニズムを理解するとともに、GSPの大きさや極性を自在に制御することは、将来の脱炭素社会の実現に向けても重要な課題となっています。





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25 May

<脱レアメタル 日本の元素戦略>(下)レアメタルを使わない新材料って?実用化目指し創意工夫

Screenshot 2022-05-25 06.59.30半導体などの電子部品や鉄鋼など「工業素材」は、日本の輸出総額の2割という経済の要ですが、その製品にもレアメタル(希少金属)が欠かせません。日本は10年かけた元素戦略プロジェクトで、レアメタルを安くて手に入りやすい元素に置き換えたり、レアメタルを使わずに高い性能を出したりする研究の成果が出てきました。今後の実用化が期待されています。

希少金属のガリウムは、発光ダイオード(LED)や、電力消費が少ない有機エレクトロルミネッセンス(EL)テレビのディスプレー「IGZO(イグゾー)」などの画面に使われています。中国が世界の98%を生産する一方、日本は世界需要の44%を占める世界最大のガリウム消費国です。  





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23 May

三井化学、透明樹脂「アペル」用途開拓

三井化学は環状オレフィンコポリマー(COC)「アぺル」の用途拡大に取り組む。VR(仮想現実)用途で材料認定が進んでおり、今期からの本格採用を見込む。
車載用途では250度Cの耐熱グレードを開発中。車載センサー分野でガラスレンズの置き換えを狙う。





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18 May

カネカの22年3月期 純利益は7割増 

カネカの2022年3月期連結決算は、売上高が6915億3000万円で前年同期比19・8%増、営業利益が435億6200万円で同58・2%増、経常利益が408億1600万円で同85・0%増、当期純利益は264億8700万円で同67・3%増となった。  

セグメント別に見ると、マテリアル・ソリューションズ・ユニットの売上高は2999億円で同30・1%増、営業利益は364億円で同56・3%増となった。

 E&Iは、スマートフォンや有機ELディスプレイ用のポリイミドフィルム、ワニス、大型TV向けのアクリルフィルム用樹脂の販売が好調。拡大する需要に応えるべく、生産能力増強を検討している。  Fiberは、アフリカ向け頭髪製品の旺盛な需要が継続している。難燃資材向けの需要も回復基調。需要の伸長に対応するため能力増強を検討している。





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17 May

出光、青色有機EL性能で“世界最高レベル”実現。新発光方式で

出光興産は5月16日、蛍光型青色材料を用いた有機EL素子において、新発光方式を開発し、世界最高レベルの発光効率と長寿命化に成功したと発表した。同技術は有機ELディスプレイのさらなる省電力化、製品ライフサイクルの向上による環境負荷軽減に寄与するという。

有機ELディスプレイを構成する赤色、緑色、青色の画素に用いられる発光素子のうち、青色発光素子についてはさらなる高性能化、長寿命化が課題となっている。





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20 Apr

【深センIPO】医薬中間体・半導体洗浄剤などの浙江聯盛化学、初値は公開価格を17.96%上回る

医薬中間体・半導体洗浄剤メーカーの浙江聯盛化学(301212/深セン)が4月19日、深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格は29.67元に対し、初値は17.96%高い35.00元だった。  
同社は2007年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。
医薬中間体、農薬中間体、電子化学品、化学工業用溶剤を主とするファインケミカル製品の研究開発、生産、販売、貿易を手掛け、主要製品はγ−ブチロラクトン(GBL)、農薬などに用いられるα−アセチル−γ−ブチロラクトン(ABL)、リチウムイオン電池や集積回路、液晶パネルなどの製造過程に用いられるN−メチル−2ピロリドン(NMP)、抗エイズウイルス薬に用いられる4−クロロ−2−(トリフルオロアセチル)アニリン塩酸塩水和物(E2)、シクロプロピルメチルケトン(CPMK)、消毒薬などに用いられる2−プロパノール(IPA)、化粧品に用いられる1,2−ヘキサンジオール(HDO)などである。  





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8 Mar

化学ボロフェンによる「無機液晶デバイス」を開発 350℃の高温でも液晶状態を保持

20301titech01 東京工業大学科学技術創成研究院の神戸徹也助教と山元公寿教授らの研究グループは2022年2月、宍戸厚教授や久保祥一准教授らの研究グループおよび、神奈川県立産業技術総合研究所のYan Dongwan博士研究員と共同で、化学ボロフェンによる「無機液晶デバイス」を開発したと発表した。この材料は350℃という高温でも液晶状態を保持できるという。  

研究グループは今回、ホウ素単原子層物質であるボロフェンに着目。研究グループはこれまで、ボロフェンに類似した、単層のホウ素ネットワーク構造を有する新規材料(化学ボロフェン)を合成することに成功していた。





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4 Mar

光で誘電率を大幅に自在制御できる液晶性強誘電体--理化学研究所

LCD 20220303_3_fig理化学研究所(理研)創発物性科学研究センターソフトマター物性チームの西川浩矢特別研究員、荒岡史人チームリーダーらの研究チームは、「強誘電性[1]」を持った「ネマチック液晶[2]」に光応答性を付与し、光によって比誘電率[3]を広範囲にわたって制御できる材料を開発しました。

本研究成果は、強誘電体[1]の比誘電率を大幅に、簡便かつ可逆に制御する原理を発案しただけでなく、強誘電性ネマチック液晶を用いた実用的なフォトコンデンサ素子への応用が期待できます。

強誘電性ネマチック液晶はごく近年報告が相次いだ新しい概念の液晶で、有機分子としては最大級の10,000を超える比誘電率が報告されています。しかし、この強誘電性の起源はまだ不明であり、ひいては応用の可能性も未知でした。





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2 Mar

350℃の高温でも液晶状態を保持 化学ボロフェンによる「無機液晶デバイス」を開発

東京工業大学科学技術創成研究院の神戸徹也助教と山元公寿教授らの研究グループは2022年2月、宍戸厚教授や久保祥一准教授らの研究グループおよび、神奈川県立産業技術総合研究所のYan Dongwan博士研究員と共同で、化学ボロフェンによる「無機液晶デバイス」を開発したと発表した。この材料は350℃という高温でも液晶状態を保持できるという。

 研究グループは今回、ホウ素単原子層物質であるボロフェンに着目。研究グループはこれまで、ボロフェンに類似した、単層のホウ素ネットワーク構造を有する新規材料(化学ボロフェン)を合成することに成功していた。





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25 Feb

宇部興産、ポリイミド材料の収益強化へ二面戦略

宇部興産は2022年度から始まる3カ年の次期中期経営計画で、テレビやスマートフォンに搭載する有機ELディスプレイや液晶ディスプレイ部材などに使うポリイミド材料ユーピレックスなどの収益基盤を強化する。

参考: 宇部興産/ポリイミドフィルム(ユーピレックス)の工場増設を決定





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17 Feb

三菱マテ、金属薄膜材料(スパッタリングターゲット)から撤退 24年3月までに

Screenshot 2022-02-17 07.59.47三菱マテリアルは16日、半導体や有機ELなどの先端材に欠かせない金属薄膜をつくる材料の生産から撤退すると発表した。
機能材を手掛ける三田工場(兵庫県三田市)でつくる「スパッタリングターゲット」と呼ばれる製品で、10種以上の金属酸化物や合金などが対象となる。製造販売は2024年3月までに終える予定だ。スパッタリングターゲットは中国をはじめアジア企業との競争が激化しており、採算改善が見込めないことから撤退を決めた。





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24 Jan

フィルム上に半導体回路を形成、東レがカーボンナノチューブの塗布技術を確立

東レlrEQW0lCifunr東レは、独自の高性能半導体カーボンナノチューブ(CNT)複合体を用いて、フィルム上に半導体回路を塗布形成する技術を確立した。同社は2年前、ガラス基板上に塗布型として世界最高レベルの性能を持つ半導体の作成に成功しており、これを改良した。無線識別(RFID)用途やセンサーなどへ訴求し、将来は売上高100億円規模へ拡大を目指す。

半導体CNT複合体は、CNT表面に半導体ポリマーを不着させたもの。CNTの導電性を維持しながら均一に分散でき、分散液を塗布して半導体を作成する。東レは同技術を用いて、半導体中の正孔・電子の動きやすさ(移動度)が塗布型で世界最高水準の1ボルト秒当たり182平方センチメートルを達成している。





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19 Jan

近大、OLEDに磁力を加えることで円偏光の発生に成功 - 回転方向の制御にも成功

kinki univ title近畿大学(近大)は1月17日、「イリジウム錯体」を発光材料とする有機発光ダイオード(OLED)を開発し、それに外部から磁力を加えるという従来にない手法で、立体映像を映し出す際に使われる「円偏光」を左右どちらの回転どちらでも望む方向で発生させることに成功したと発表した。

同成果は、近大大学院 総合理工学研究科の原健吾大学院生、同大学 理工学部 応用化学科の今井喜胤准教授、大阪府立大学 大学院工学研究科の八木繁幸教授のほか、日本分光、奈良先端科学技術大学院大学の研究者も加わった共同研究チームによるもの。詳細は、応用光化学・光生物学・光物理学に関連する分野を扱う学術誌「ChemPhotoChem」に掲載された。





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29 Dec

秩序と乱れが共存した高性能な液晶性有機半導体を開発 ~電子回折により液晶が凍結した分子配列構造を確認~

東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻の井上 悟 特任研究員、長谷川 達生 教授、理化学研究所 放射光科学研究センターの米倉 功治 グループディレクターらは、分子配列の秩序と乱れが共存した高性能な液晶性有機半導体を開発し、その極薄膜が液晶凍結状態であることを、クライオ電子顕微鏡を用いた電子線結晶構造解析により捉えることに成功しました。

液晶は、棒状分子の長軸(長手方向)の配向秩序と横方向の配列の乱れが共存した固体と液体の中間状態で、多種の分子材料で発現し、それらの特有な分子の配向性が液晶表示素子として幅広く利用されています。
近年、類似の棒状分子により高性能な有機半導体が得られ、またこれらの多くが高温で液晶相に変化することが明らかとなっており、液晶が持つ優れた機能を有機半導体の高度化のために積極的に活用する研究が注目されています。





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28 Dec

【社説】国籍問われ始めたディスプレイ材料...化学工業日報

ディスプレイ材料メーカーの間で「協業」という言葉をよく耳にする。有機ELパネルをリードする韓国では、現地メーカーの材料を採用するケースが強まっており、日本勢は現地メーカーとの協業を通じ、打開を図りたい思惑があるようだ。
一方、液晶パネルの覇権を握る中国。液晶のディスプレイ材料は汎用化が進んでおり、日系メーカーは協業で設備負担を軽くし、現地化を進める狙いがある。両国で共通するのは、自国優先でサプライチェーンを構築する動き。事業戦略の上で“国籍”を考える時代になりつつある。

 半導体のサプライチェーンを自国内に築こうと各国が躍起だ。ただ半導体材料は日系メーカーの存在感が高く、フォトレジストの先端材料などは日本勢が市場を握っている状況だ。





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27 Dec

紫外線透過率5割向上、新「無機黒色顔料」が液晶ディスプレーの課題を解決する

三菱マテリアルは、無機黒色顔料で紫外線(UV)透過率を従来開発品から5割超高めた「ナイトブラックUB―2」を開発したと発表した。可視光域の吸収性能は保ちつつ、樹脂を硬化させるためのUV照射時間を従来の25%以内に短縮。より厚い樹脂膜の硬化も可能だ。高性能化が進む液晶ディスプレーや光学式センサー、接着剤などへの利用を見込んで製品化する。

液晶ディスプレーなどには、外部あるいは機器内からの余分な光を遮るため黒色の周辺材が使われる。製造では、黒色顔料を混ぜ、光に反応させて硬化する。ただ硬化に必要なUV域の光さえ吸収してしまう課題があり、開発品はそれを解決する。





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24 Dec

デクセリアルズ、業績は見直し後の中期経営計画を上振れ もう一段企業価値向上に

2021年12月11日にログミーFinance主催で行われた、第28回 個人投資家向けIRセミナー Zoom ウェビナー 第2部・デクセリアルズ株式会社の講演の内容を書き起こしでお伝えします。

富田真司氏:みなさま、こんにちは。デクセリアルズの富田でございます。本日はご視聴いただき誠にありがとうございます。昨年の12月から「ログミーファイナンス」で会社説明をさせていただくようになり、1年が経ちました。これまで視聴してくださったみなさま、誠にありがとうございます。また、前回の説明は9月でしたが、今回はその後の動向も含めてお話しします。

当社の製品は、普段目にする機会がありませんので、本日は、当社製品が使われる用途などもご紹介いたします。そして、初めてご参加いただく方にも、当社へのご関心を持っていただけるよう、説明してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。





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23 Dec

無機黒色顔料「NITRBLACK®(ナイトブラック)UB-2」を開発 ~紫外線透過性50%以上向上~

三菱マテリアル株式会社及びその連結子会社である三菱マテリアル電子化成株式会社は、従来の無機黒色顔料「NITRBLACK®(ナイトブラック)※1 UB-1」の技術をさらに発展させ、紫外線(以下「UV」)の透過率を従来比50%以上向上させた「NITRBLACK® UB-2」を開発しました。

高性能化が進む液晶ディスプレイや光学式センサー、レンズ等の製品分野では、外部または機器内部からの余分な光を遮るために黒色の周辺材が使用されています。周辺材の基材は耐熱性が低く、その製造には、熱硬化技術(熱により化学反応を起こし、材料を硬くする技術)ではなく、より低温での処理が可能な光硬化技術(特定の波長の光を照射することで化学反応を起こし、材料を硬くする技術。黒色顔料を混合した光に反応して硬化する樹脂を用いる)が活用されています。





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15 Dec

日産化学 光IPS用配向材が中国で中型向け拡大

日産化学の光IPS用配向材事業が中国で拡大している。光IPSはこれまで小型のスマートフォンで採用されてきたが、モニターなど中型パネルへの適用が進む。
中国では大型のG10・5工場への投資が続き、旧世代のG8・5工場などが中型パネル生産に振り向けられている。





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9 Dec

宇部興産/ポリイミドフィルム(ユーピレックス)の工場増設を決定

宇部興産株式会社(社長:泉原雅人、以下「宇部興産」)は、液晶テレビやスマートフォン向け有機ELディスプレイの回路基板等で販売が拡大しているポリイミドフィルム(商品名:ユーピレックス®)の新工場を宇部ケミカル工場(山口県宇部市)内において建設することを決定しました。2024年10月試運転開始予定で、生産能力は20%増加となります。
既に工場増設中のポリイミド原料モノマー(BPDA:ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2023年度下期稼働予定)に続き、ポリイミドフィルムも増産することで、お客様への安定供給とともにポリイミド事業の更なる拡大を図ります。

ポリイミドフィルムは、電子情報関連機器の回路基板材料などに使用されており、スマートフォン、パソコン、デジタル家電、車載などの市場拡大や高機能化に伴い、今後も需要拡大が見込まれています。
ユーピレックス®は宇部興産独自のBPDA系熱イミド法で製造され、他のポリイミドフィルムと比較して耐熱性・機械的特性・寸法安定性に優れていることから、LCD(液晶表示装置)やOLED(有機ELディスプレイ装置)分野向けを主体としたCOF(チップ・オン・フィルム)用途において高い市場シェアを獲得しています。また、FPC(フレキシブル・プリント回路基板)用途においても需要が好調に推移しています。





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8 Dec

東工大、LTPSに匹敵する性能と安定性を備えたアモルファス酸化物TFTを開発

東工大title東京工業大学(東工大)は12月3日、低温ポリシリコン(LTPS)に匹敵する高い移動度と実用レベルの安定性を両立させた「アモルファス酸化物薄膜トランジスタ(TFT)」の開発に成功したと発表した。

同成果は、東工大 元素戦略研究センターのキム・ジョンファン助教、同・細野秀雄栄誉教授らの研究チームによるもの。詳細は、「Nature Electronics」に掲載された。

薄膜トランジスタ(TFT)は、ゲート電極が2つの電極と絶縁体薄膜を介して半導体薄膜に電圧をかける構造の素子だ。ゲート電極に小さな電圧をかけることで、2つの電極間に流れる電流を大幅に変化させられるため、電子回路でスイッチの役割を担う基幹デバイスになっている。





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2 Dec

液晶性強誘電半導体にフラーレン誘導体添加で開放電圧を1.2Vに向上、香川大

香川大学は11月30日、通常の有機太陽電池では0.7V程度の電圧しか発生しなかったものが、液晶性強誘電半導体にフラーレン誘導体を添加した混合物では、開放電圧を1.2Vにまで向上できることを確認したと発表した。

同成果は、香川大 創造工学部の舟橋正浩教授らの研究チームによるもの。詳細は、材料科学を題材とした学術誌「Materials Chemistry Frontiers」に掲載された。

既存の太陽電池では、p-n接合やショットキー接合界面での局所的な内部電界を利用して光キャリアの生成・輸送を行っているため、開放電圧は半導体のバンドギャップや正負両電極の仕事関数の差に制限され、開放電圧(Voc)は最大でも0.7~0.8V程度となっている。





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1 Dec

香川大学 新しい原理の光発電に関する論文を発表-液晶性強誘電半導体の光起電力効果に成果

舟橋正浩教授は、強誘電性と半導体としての性質を兼ね備えた液晶性強誘電半導体の光起電力効果についての新しい成果を英国化学会の有力学術誌(Materials Chemistry Frontiers)に発表しました。

論文の研究内容の重要性が評価され、論文に関するイラストが同誌のOutside front coverに採用されました。
また、本論文の内容は、二件の国際会議(International Conference on Optics of Liquid crystals: OLC2021、および、Pacifichem2021)の招待講演に選出されています。

論文題目:High open-circuit voltage in the bulk photovoltaic effect for the chiral smectic crystal phase of a double chiral ferroelectric liquid crystal doped with a fullerene derivative 著者:Masahiro Funahashi








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11 Nov

【韓国報道】日本が独占してきたフォトレジストの国産化成功…OLEDへの初適用に成功

Screenshot 2021-11-11 06.16.53韓国の研究グループがこれまで日本が独占してきたディスプレー工程の重要素材であるフォトレジストを開発し、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレーに適用して商用化することに成功した。

 韓国電子通信研究院(ETRI)は100℃以下の工程温度でも3㎛(マイクロメーター)以下のピクセルサイズでフォトレジストを作ることが可能な素材技術を開発し、これをOLEDマイクロディスプレイに適用したと9日、明らかにした。  

ディスプレーは光を受けると化学的特性が変化するフォトレジストという素材を使用して、薄い膜に細かなピクセルを形成して作る。フォトレジストはディスプレーを作るために欠かせない素材だが、素材を作ったり扱う技術が難しいため、これまで主に日本からの輸入に頼ってきた。





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5 Nov

日本化学、量子ドットディスプレー向け増産 リン原料5倍

日本化学工業は、欧米や中国を中心に世界的に拡大傾向にある量子ドット(QD)ディスプレーの製造用リン原料の生産能力を現状比5倍に高める。同社の福島第二工場(福島県三春町)内のリン原料の生産ラインに特殊な設備を増設する。具体的な生産量は非公表。2021年度内に着工し、22年度下期の稼働を目指す。投資額は約8億円。

同社はQD用のリン原料で世界シェア7―8割を占めており、韓国・サムスングループや中国メーカーなどの需要増に応える。





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26 Oct

ジャパンマテリアル社長)氏に聞く  日本半導体復活の黒子に 事業領域の拡大加速 岩手県で新拠点を計画

IoT(モノのインターネット)や次世代移動通信システムの進展に伴い、需要が大きく増加している半導体業界。国内では、大型設備投資案件が相次いでいる。
ジャパンマテリアル(本社三重県菰野町)は、半導体・液晶製造に不可欠な特殊ガスや薬液、超純水の供給から、製造装置の保守・メンテナンスまで展開、最先端の製造現場を支えている。

「日本半導体の復活へ、黒子として貢献したい」と強調する田中久男社長に現況や将来展望について聞いた。





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4 Oct

三菱ケミカル、ドイツに世界最大規模のポリエステルフィルム工場

三菱ケミカルは約140億円を投じ、ドイツ・ヴィスバーデンのグループ会社内にポリエステルフィルムの新工場を建設する。生産能力は世界最大規模の年2万7000トンで、2024年末に完成する予定。工業用途やラベル用途などの需要増加に対応する。最新の省エネルギー設備やリサイクル設備を導入し、二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。  

グループ会社の三菱ポリエステルフィルム(MFE)は、顧客の要求に合わせたカスタマイズを得意とし、欧州で高シェアを持つ。欧州では自動車用加飾フィルムに加え、飲料容器ラベルが紙からリサイクル可能なフィルムへ代替されて需要が増え、増産を決めた。





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1 Oct

メルク、エレクトロニクス部門へ大規模投資を決定 成長目標の実現に向けて加速

エレクトロニクス・ビジネスセクターのイノベーションと能力向上に向け今後5年間で30億ユーロの大規模投資を実施・大きな成長が見込まれるエレクトロニクス市場にフォーカスし、本投資を中核とする新しい成長プログラム「Level Up(レベルアップ)」を始動・エレクトロニクス部門の2021年から2025年の年平均成長率(CAGR)目標を3~6%に設定  

2021年9月20日付、ドイツ・ダルムシュタット発、世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、エレクトロニクス部門のイノベーションと能力向上に向け、2025年末までに30億ユーロ以上の大規模な投資を行うことを計画しています。最先端の材料ソリューションの研究開発(R&D)に引き続き重点的な投資を行い、設備投資に20億ユーロ以上を投資する予定です。





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1 Oct

富士フイルム、高機能材料を束ねる新組織を設置

富士フイルムは30日、半導体材料やテレビやスマホ向けディスプレー材料などの高機能材料事業を推進するため、高機能材料戦略本部を新設すると発表した。10月1日付で発足し、製品ごとに分かれている事業部を横断的に束ねて高機能材料ビジネス全体の成長を狙う。





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29 Sep

マグネシウム急騰、前月比2倍 中国の電力供給制限拡大

自動車やアルミニウムの添加剤に使うマグネシウムの国際価格が急騰し、前月比で約2倍に跳ね上がっている。世界シェアの約8割を占める中国で脱炭素対応による電力供給制限が拡大し、主要産地のマグネシウム工場の一部が操業停止に追い込まれて相場が押し上げられた。当局が石炭火力の発電抑制を強化しており、生産制約は年末まで続く見通し。マグネシウム輸入のほぼ全量を中国に頼る日本の調達にも支障が生じるとみられ、警戒感が高まっている。

国際指標となる中国のマグネシウム地金の輸出価格は直近で、少量の取引ながらトン当たり7500-8500ドル近辺をつけた。年初比で3・5倍高く、8月下旬比でも約2倍高い。脱炭素化に力を入れる中国では夏場以降、エネルギー消費の削減目標の達成に向けて当局が精錬所の電力使用を制限してきたが、足元では規制が一段と強化されて上昇に拍車がかかった。





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当サイト特集カテゴリー
1.液晶の歩んできた道(第一部)
液晶の黎明期から実用化を果たすまでの過程をわかりやすく解説することを目指して書きました。

2.液晶の歩んできた道(第二部)
液晶が当面の最終目標だった大型テレビに採用され夢の平面テレビが実現した過程を解説していく予定です。(開始時期未定)

3.用語辞典(技術・ビジネス・企業)
管理人特選の最新技術用語やビジネス用語・関連企業を解説しています。時間の許す限りのアップ、今後充実を目指します。
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