ドイツの製薬・化学大手メルクは2日、中国上海市浦東新区のメルク金橋基地に建設した「電子技術中国センター」と同社にとって中国初となる有機EL材料生産拠点が完成し稼働を始めたと発表した。同社経営執行委員会のメンバーでエレクトロニクス・ビジネスセクター最高経営責任者(CEO)のカイ・ベックマン氏は稼働開始について「対中投資戦略がまた一歩前進したことを意味する」と語った。
電子技術中国センターは、新素材に基づく革新的な研究、現地人材の育成、データやデジタル化プラットフォームのコアコンピタンスの活用を通じ、次世代半導体・ディスプレー技術の発展に向けた原動力の提供を図る。敷地面積は約3300平方メートル、初期投資は計3千万ユーロ(1ユーロ=約144円)。各種電子材料の分析やサンプル製作、応用テスト、研究開発のため、分析実験室や製法技術実験室を備えるほか、応用・研究開発実験室も建設されている。
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